フィラメントエクストルーダー1 Felfil Evo Complete Kitの組み立て
3Dプリンタで出力を日常的にするようになった。
それと同時に思うことは、レーザーカッターはおそらくFabの入り口においてはすごく便利なんだけど、あくまで2Dでのモデリングになるし、実世界で機能を果たすものを作るのには少し勘所が必要。・・・というような雑なことを言うのは失敗で、もちろん3Dプリンタでモデリングするほうがはるかに勘所はいると思うけど、Illustratorなんかで作るのは慣れたツールでとっつきやすい一方、形状はどうしても2.5Dぽくなってしまう。
翻って、実世界は当たり前に3Dなので、要するに3DCADでデザイン/モデリングして、3Dプリンタで出力する造形物は必然的に3Dになる。なので実世界で「機能するモノを作る」という意味では相性が良い。溝があると溝にピッタリハマるものが作れるような。デメリットは速度。プロトタイピングを往復する速度はレーザーカッターには全くかなわない。
だから使用する側がデザインの速度ではなく、デザインする行為自体との親密さを築く必要がある。機械を人間に近づけるのでなく、人間が機械に寄り添う。みたいな言い方をするとまた生理的な拒絶感が出てくるかもしれないけど、要するにデザインと生活を切り離さないということ。
今回そういうことが言いたかったわけじゃない。話を戻すと、モデリングとプリントをやるようになって、フィラメントを普通に消費するようになった。ソーホースとペグボードや諸々で、一ヶ月で多分3kgくらい出力したみたいだ。となってくると失敗やラフト(3Dプリントするときの土台)で出力したゴミのことを考えるようになってきた。
これは自分のなかでは結構大きな出力で20時間かけて直角のブラケットを出力しようとして失敗したときのもの。そのときのことが悔しかったこともあるし、フィラメントの再利用やカスタマイズはやってみたかったので、Felfil Evo Complete Kitを買った。
実は1年ほど前に、仕事でFilastruderというフィラメントエクストルーダーのキットを組み立てたことがあった。基本的に構造や仕組みは同じで、棒状のドリルのようなものが回転して素材を粉砕しながら巻き込んでいく先にヒーターがあってプラスックを溶かして紐状にして押し出すというもの。
これに比べるとFelfilは外装が作られていてホットエンドの部分が覆われているのでより安全な感じがした。
組み立てには3時間くらいかかっただろうか。公開されているマニュアルのPDFを見ながらやったけど、合わせて動画とも照らし合わせると組み立て手順がわかりやすくて良かった。紙と合わせてこういうもののがあると親切だと思った。
https://felfil.com/Felfil-Evo_Manual.pdf
海外製らしいパーツが揃ってなくて工夫しなきゃいけないとか、色々苦労する部分があった。DCモータの極性とLCDディスプレイの配線を間違えた。外装のアクリルが割と安っぽいなと思ったんだけどアクリルのビニールカバーにシリアルナンバーやアクリルの製品情報が書いてあってそれがかっこいいなと思ったのでそのままにしている。
基本的な操作方法と、フィラメントがそれっぽくエクストルードされることを確認してひとまず終了とした。マニュアルを見るとフィラメントの径が1.75になるように、温度と押し出しの速度を調整するというようなことが書いてあったので今後確認する。