NAQUYO Audio Visual Workshopに参加した
京都のロームシアターで2日間行われたイベント,「NAQUYO-平安京の幻視宇宙-」の2日目に行われたワークショップに参加した.
https://kyoto-steam.com/program/event04/
静寂の技法
- Session1(14:00_14:15)「静寂の技法~過去の音、未来の静寂のために」/ Kazuya Nagaya (サウンドアーティスト)
- 寺院の梵鐘のピッチ:調律されている
- 平安京と四神相応:東西南北に神がいて,役割がある.風水と結びついている
- 音:391.5,437,327.2,491.5:音と方角
- NAQUYO:梵鐘/立体音響,音楽・ビジュアルアート/古代の宇宙間,都市設計・死生観の結びつき
- 8世紀のサウンドスケープ:764年,平城京の人々は桜島の噴火の音が聞こえた.
- 「灰についての私見」谷川俊太郎
オーディオビジュアル基礎 – Ableton LiveとTouchDesignerの連携について
Session2(14:30_15:10)「オーディオビジュアル基礎 – Ableton LiveとTouchDesignerの連携について」/ Ayako Okamura (メディアアーティスト、エデュケーター)
オーディオビジュアル:音と連動するメディア
音の時間芸術:図形楽譜のような,図と音楽の関係の延長
- お経の楽譜「如来唄」,アンダルシア地方の教会にあった楽譜
- geoMusica(2020年)
- Collectif Scale/ロボットのバレェ:照明と音を連携
- Laatry:音楽とメディアのレーベル兼ラボ
- CYCLEE
メディアを組み合わせて制作する
- 日々の「実験(デッサン)」+コンセプト=作品
使用するソフトやハードは複数ある
TouchDesignerとAbleton Liveの連携,OSCを介しての連携
Ableton Live:TDA Rack OSCでエフェクトの値を送る
[BASIC]: https://derivative.ca/community-post/tutorial/basic-setup-%E2%80%93-touchdesigner-ableton-tutorial-1
[チャンスをつかめ:Live]: https://www.ableton.com/ja/blog/take-chance-producing-probability-live-11/
光と空間演出について
Session3(15:25_16:05)「光と空間演出について」/ Kosei Ikeda & Toyoshi Morioka (SPEKTRA)
SPEKTRA,2017年TDのワークショップを皮切りに,活動を開始.20名のメンバーが在籍中,プログラマ,デザイナ,CGアーティスト.
組織としてはフラット,都度メンバーが構成を変えながらプロジェクトに参加.
活動の方向
- 自分たちだけで考えてつくる
- 誰かと考えてつくる
- つくり方をつくる
活動の紹介
- のせでんアートライン,メインビジュアル
- VOGUE FASHIONS NIGHT:インタラクティブなLED照明制御を行った.
- UNFOLD Light Installation:柔軟性のあるミラーを使ったライトとキネティックの作品.
- 京都メトロ Graspee ライブ:空間にコントローラを散りばめる,Ableton LiveとTouchDesigner,MIDIで通信
- TOKASAIKAN -透過栽間- on Vimeo https://vimeo.com/358879274
- 透明な茶室と,そこでお茶を楽しむ
- REITEN presents GANCHIKU PROJECT
- Impact Factor Byetone(Raster) Japan Tour 2018
- SPEKTRA Audio/Visual Live Session "Inter+" | KAGANHOTEL ...
- https://www.metro.ne.jp/schedule/180407a
- https://fabcafe.com/jp/events/kyoto/190512_spektra7/
実験と研究について
- 特に何かカルチャーにフォーカスしたチーム編成でもない
照明をやっている理由
- 照明:後から空間に追加することで,情報の上書きができる
- 照明であることで設置面積以上の効果を狙える
- 動的に制御可能な音楽などの時間分解能を持つメディアとの連携が可能
Fat Beam Moving Head
- レーザーの打つ方向を回転できる,中国のメーカーに別注でつくってもらった
- TouchDesignerでシミュレータを作り検証している
柔軟性のあるミラーを用いてRGBディレイのようなズレを作る
光による空間への干渉に関するTIPS
- 壁に当てることで空間に溶け込む
- 空間に色を付ける
- フォグを当てると光が広がる
- 反射させる:障子越し,LEDの粒を見せない,拡散や反射するものを探す,CG効果を現実に付与する
- 格子状に並べる
- 設置方法を試行錯誤:スタンドやジョイントを制作
- プロジェクタをライティングとして使う
SPEKTRAの考えていること
最後に
- 「予期しない」ものづくりは楽しいが,企画書が書きづらい側面もある(事前にやることが決めづらい).
- 助成金などが申請しづらい
- 作品制作の前の実験で,大量のお金が必要になる.
Web,Instagram:
[spktr.jp]: http://spktr.jp/ [spktrjp]: https://www.instagram.com/spktrjp/
裏から覗くパフォーマンス
- Session4(16:20_17:00)「裏から覗くパフォーマンス」/ Junichi Akagawa (オーディオビジュアルアーティスト)
- 赤川純一さん,Ableton Certified Trainer,映像と音のパフォーマンスを行う.
- 活動内容の紹介
- 聴覚と視覚の関係性について考えてみる
- ブーバ/キキ効果
- 音と音からイメージされる映像を組み合わせることで面白い表現になる?
- Audio:分解してみる
- リズムメロディハーモニー
- 大きい小さい,早い遅い,楽しい悲しい激しい穏やか
- リズムメロディハーモニー
- Visual:何に変換してみる
- 色,形,質感,動き,匂い,
- 鮮やか鈍い,とげとげ丸い,湿り乾き
- 色,形,質感,動き,匂い,
- 昨日のパフォーマンス
- nouseskou:ダンサーとコラボレーション
- Software:Ableton Live,TouchDesigner,ZigSim, Touch OSC
- ZigSimやTouch OSCでPCを直接操作せずに,信号制御を行っていた
- Connection:OSC,MIDI,NDI,DMX(Art-net)
- レコーダーをつかって,環境音をサンプリング
- Azure Kinect(深度カメラ)でポイントクラウドとして取得
- コンセプトからキーワードを受けとって,音や映像のパラメータ,質感に落とし込んだ
- 方角ごとに内臓のパーツを割り分けて,体の動きを当てはめる
- (ダンサーのnouseskouさんも交えて,質疑応答を中心にディスカッション.展開のノートなども公開されていて,楽しい感じでした)